
レストラン・バーのドリンクメニューを見ても何を頼めばいいかわからない

とりあえず聞いたことのある名前のカクテルを注文したらアルコールが強すぎた
こういった経験ありませんか?
居酒屋のメニューなら大体どんなものなのか検討がつくけど、ホテルやバーのメニューはわかりにくいですよね。
かといってデートで何を頼んでいいかわからずあたふたするのは格好悪いし、女性に教えてもらうのもちょっと頼りなく見えてしまうので避けたいところです。
そこで本記事ではデートでのお酒の注文の仕方、基礎的な知識を元バーテンダーである僕がわかりやすく解説したいと思います。
誰でも理解できるよう簡単に説明しますので最後までご覧ください。
スマートな飲み物の注文
僕の持論として、恋愛にアルコールは不可欠です。
もちろんお酒が入っているからこそ大胆なセリフでアプローチできるときもあるし、相手も酔って気分がいいからこそ、ついOKしてしまうこともあるという理由もありますが、でも一番はお酒を飲んでいるという「雰囲気」です。
お洒落で楽しい空間であなたと過ごすから、心の距離がグッと近くなるのです。
ですので、ぜひアルコールで乾杯したいところ。
だからといって、飲めない相手に対し無理にお酒を勧めてはいけません。
デートを終えて頭ガンガンの状態で別れても、あなたとのいい印象は残りません。
あえてソフトドリンクやアルコールの弱めのカクテルを用意してもらうなどの相手への配慮もお忘れなく。

乾杯の飲み物は何がいい?
相手の女性がアルコールも飲める方だとしたら、「グラスシャンパン(またはグラススパーク
リングワイン)」で乾杯をしてください。
これはミラーリングという心理で、同じ飲み物で乾杯することによって共通点、親近感を作り出すテクニックです。
「ミラーリング(マッチング)」相手の動作やしぐさ、姿勢などを鏡に映すように真似ること
により、その相手に「自分と同じ」と錯覚させ、好意や親近感、安心感を自然と作り出すテ
クニック。動作やしぐさを合致させることからマッチングとも言う
もちろんビールとビールで乾杯でも構いませんが、足の長いシャンパンフルートに入ったシャンパンで乾杯することによって非日常という特別な空間を楽しめますし、「シャンパンで乾杯しない?」と少し高価な飲み物を飲ませてくれる男性に好感を持たない女性はいないですよね。
「グラスシャンパンはちょっと高価だから厳しい」とか、グラスシャンパンがメニューにないという場合は、グラスのスパークリングワインで十分です。
最低限のお酒の知識
あとは最低限のお酒の知識は身につけておきましょう。
モテる男はお酒を勉強しています。
居酒屋のドリンクメニューならまったく問題がないのですが、西洋料理店(特にホテルのレストラン・バー)のドリンクメニューを見るとちんぷんかんぷん……という男性が少なくありません。
お酒のメニューでわからないことは、お店のスタッフに素直に聞くことが一番恥をかかない方法です。
うんちくはNG
でも一緒にメニューを見ていて、「このグラッパっていうお酒って何?」と聞かれたときに、「えーっと……なんだろう……」って言うよりも、さらりと答えられたほうが格好いいですよね。
「グラッパというのはイタリアのお酒なんだけど。ブランデーの一種といわれてるくらいアル
コールが高いから、あなたには飲めないと思うよ」
とこのくらいの簡単な答えがベストです。
少し知識があるからといって「グラッパはイタリアの蒸留酒の一つで葡萄の搾りかすを原料にして作られるお酒なんだ。ブランデーといってもフランスのコニャックなんかと比べると飲み口が粗々しくて……。ちなみに蒸留酒というのは水とアルコールの沸点の違いを利用して……」なんて語っても、そんな細かい知識を女性は必要としていませんし、退屈するだけですからやめておきましょう。
多少の知識があるのなら、女性が「お酒はそんなに強くないけど何を頼んだらいいかなぁ」と困っていれば、「じゃあアルコール弱めで飲みやすいカクテルを店員さんにおすすめしてもらおうよ」とアドバイスすることができます。
お酒の知識はひけらかすものではなく、女性に安心してもらうために知っておいたほうがいい小道具なんです。
酔わせようとする最低男の例
言わなくてもわかると思いますが、酔わせようとしてあえて強いお酒をこっそり店員にお願いするなんてことはやめましょうね。
僕がホテルのバーテンダー時代には女性が席を立っている隙に千円札を手渡しして「ウォッカ多めに入れといて。お願い。君も男ならわかるやろ」と耳打ちしてくるおっさんも・・・。
そんなダメ男にならないようにしましょうね。

レストランで必要なワインの基礎知識
ここでは多くの男性が理解していない、お酒の知識について説明します。
スパークリングワイン
発泡性のワイン。つまり炭酸入りのワインです。世界中で作られており、安価なものであれ
ば日本のスーパーなら一本千円未満から購入することができます
・シャンパン
フランスのシャンパーニュ地方で作られるスパークリングワインの事を指します(細かい定義はたくさんありますが、ここではシンプルに覚えておいてください)。
多くの方が勘違いされているのがここ。
イタリア産やスペイン産のシャンパンなどありません。
そして高価なものであり、一本三千円〜となります。
原価が高価ですし、一度抜栓するとその日のうち(もしくはガスが抜けないようにしっかり管理して翌日まで)に飲み切らないと提供できなくなるので、グラス売りをしている飲食店は多くはありません。
グラス一杯(百二十ミリリットル)で千円以上の売値になります。
ですので誰かが「昨日○○という居酒屋でイタリアのシャンパンが一杯四百円やったでー」と言っていたら、それは間違いです。気を付けてください。
ホテルのレストランだと一杯二千円〜三千円くらいでしょうか。
とりあえず乾杯はシャンパンでと思って頼んだら、それだけで六千円になりますから、よく値段を見て注文してくださいね。
あと女性でも飲みやすいようにと、甘口のシャンパンを注文しようとする方を見かけます。
でもシャンパンはほとんどが辛口です(辛いといっても唐辛子やワサビのような辛さではありません。甘くないという意味です)。
甘口のシャンパンも多く存在するのですが、辛口のもののほうが求められていることもあり、甘口をグラス売りするお店はほとんどないと思っておいてください。
白ワイン
白ワインとは
白ワインは主に白ブドウを使って作られるワインです。
皮や種を取り除いてから作られるので色は黄緑がかった透明なワインです。
白ワインは黒ぶどうからも作られることがあります。

えっ!?黒ぶどうを使うと色が赤くなるんじゃないの?
と思いますよね。
黒ぶどうでも果肉は緑色ですよね。
そう、赤い色素を含む皮を取り除いて作れば白ワインになるんです。
白ワインのタイプ
白ワインは簡単に分けると2タイプです。
・辛口
辛口の中でも「軽め、すっきり」「重ため、芳醇」なタイプがあります。
・甘口
甘口はそれほど種類は多くありませんが、カジュアルなお店ならストックしている場合があります。
白ワインと料理の相性
白ワインは優しい口当たり、さっぱりした味わいが特徴ですので、あっさりした味付けの料理、レモンを絞りかけて食べるような料理、ハーブを使った料理とよく合います。
サラダ、冷菜、スープ、カキフライや白身魚のムニエルといった海鮮料理、鶏肉料理、天ぷら、寿司、パスタ料理、トマトソース、クリームソースなど。
赤ワイン
赤ワインとは
赤ワインとは黒ブドウを使って作られるワインです。
赤ワインの色は黒ぶどうの果皮の色素により赤い(紫)色になっており、渋みとほんのり苦みがあることが特徴です。
赤ワインのタイプ
赤ワインは以下の3つのタイプに分類されます。
・フルボディ
渋みが強く、香り、味わい、色は濃い。「重ため」と店員に伝えればよい
・ライトボディ
フルボディとは逆で色は薄く、渋みは少ない。「軽め」であり飲みやすいタイプ
・ミディアムボディ
フルボディとライトボディの中間
赤ワインと料理の相性
赤ワインは原料であるブドウの皮や種に含まれる渋みが味として出やすいため、脂身の強い肉との相性が良く、味付けの濃い料理、クセのあるチーズ、しょうゆベースの和食によく合います。
サラミやハム、牛肉、羊肉、チーズ、照り焼き、蒲焼き、濃い目の肉じゃがなど。(豚肉はロゼが合うといわれていますが、ロゼワインをグラスで飲めるお店は多くありません。ソースに合わせるとよいかと思います。あっさり目のソースなら白、濃い目のソースなら赤)
あくまで参考までにかなりざっくりな説明ですが、これくらい覚えておけば問題ありません。
魚料理に赤、肉料理に白でも構いません。ワインと一緒に食事を楽しんでみてください。

ビール
ビールは皆さんにも馴染みのある飲み物なので細かい説明は必要ないと思いますが、ほとんどの方が間違って認識しているビールの知識をひとつ紹介します。
それは生ビールの「生」です。
生ビールとは

居酒屋でビールサーバーから注がれて出てくるあのビールが生ビールじゃないの?
そう思われてますよね。
いえ、実は違うんです。普段皆さんが家で飲んでいる缶ビールや瓶ビールもほとんどが生ビールなんです。
下の画像を見てください。

ほら、ラベルに「生」って書いてますよね。

スーパードライも「生」

黒ラベルも!
ほとんどが「生ビール」なんです。
ではどういうものが生ビールなのかというと、ビールを作る工程で加熱処理をしているかしていないのかの違いです。
加熱処理をする理由とメリットを一つずつ挙げます。
加熱処理をする理由
・酵母(アルコール発酵に必要な微生物)の働きを止めること
加熱処理のメリット
・微生物の働きを止める=殺菌処理 だから品質を長く維持することができる

では加熱処理をしない生ビールのメリットは?
加熱処理をしていないことによるメリットは、酵母が生きたままで旨味とコクを感じることができることです。そのかわり保存可能期間は短くなります。
まぁ、これらの説明をなんだかんだしてきましたが、ビールサーバーから出てくるビールは「ドラフトビール」と覚えておきましょう。
こんな知識があるだけで酒場でのデートも何となく余裕を持って過ごすことができますね。
日本酒
日本酒とは、蒸した白米と麹と水を使って作る日本伝統のお酒です。
現在は世界中から日本酒、和食の人気が高まっており注目されています。
それにも関わらず日本酒の知識って低いですよね。
そんな日本酒の基本の基本でありながらあまり知られていない雑学と実践用の知識を日本酒利き酒師の資格を持つ僕がお伝えします。
純米酒とは
まずは純米酒について。
日本酒は大きく二つに分けると「純米酒」と「純米酒ではない酒」に分かれます。
純米酒とは「米」「米麹」「水」のみで造られる日本酒のことを指します。
ここに「醸造用アルコール」が入れば「純米酒ではない日本酒」になります。
醸造用アルコールとは
醸造用アルコールとは何かというと
醸造用アルコール
製品の増量、品質調整、アルコール度数調整に使われる食用エタノールの事を指します。つまり添加物です。この添加物を用いることによりお酒に香りづけできたり、旨味を加えたり、安価で大量に生産することができるのです
上記が醸造用アルコールです。
純米酒はこの逆で大量生産ができず希少ということになります。
よく日本酒を飲むと
「頭が痛くなりやすい」「胸やけがする」なんて声を聞きます。
これはほとんど醸造用アルコールが原因なんですね。
熱燗にするとこの添加物っぽい香りがお酒の表面に浮いてきて僕はあまり好きになれません。
ですので僕は純米酒以外の日本酒は飲まないようにしています。
たいていの飲食店はメニューに純米酒は「純米」と表記してくれてます。
あと日本酒で知っておきたいことは「精米歩合」について
精米歩合とは
下記の図を見てください。


日本酒のボトルの裏のラベル表記です。
精米歩合とは精米(玄米から表層部を削った米)して残った米の割合の事を言います。
例えば
米を3割削れば精米歩合70%
4割削れば精米歩合60%となるわけです。
なぜ米を削るのかというと、表層部にはタンパク質や脂質、でんぷんなど重要な栄養素があるのですが、これらの栄養素が多すぎると、雑味が残り、お酒の香りが無くなってしまうんです。
そこで日本酒造りにとって必要のない米の表層部を磨くわけです。
精米歩合の割合が高いほど、たくさん削るのでお米自体は小さくなり、一本の日本酒を作るのでもそれだけ多くの粒数が必要になります、手間もかかります。
ですので単純に考えると精米歩合が高いと値段も高くなると言えるわけです。
かといってそれが美味しいかどうかはその人の嗜好にもよりますのであしからず。
これくらい知っておけばお店でもそこまで恥をかかないと思います。(日本酒は歴史も長く、醸造工程も他のお酒に比べて複雑ですので通になるのはまだまだ勉強が必要ですよ)
まとめ
- スマートな飲み物の注文
- 乾杯最低限のお酒の知識
- うんちくNG
- 酔わせようとするのは最低な男の行為
- レストランで必要なワイン(赤・白)の知識
- レストランで必要なビールの知識
- レストランで必要な日本酒の知識
いかがでしたでしょうか。
またこれからもお酒の知識について配信しますのでまた読みに来てください。
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